自分でタイヤの組み換えが出来るようになると、次にやりたくなってくるのはタイヤのバランス取りです。
タイヤ交換時にタイヤバランスを調整せずにいると、高速道路などを走った際にハンドルがブルブルと震えたりしてしまいます。
車のタイヤのバランス取りはお店でお金を払ってやってもらうのが一般的なので、「タイヤ バランス取り 自分で」と言ったキーワードでWEB検索してみても、自転車やバイクのバランス取りの方法しか見つけられないのではないのではないかと思います。
そこで今回は、自動車タイヤ専用のホイールバランサーを使ってタイヤバランスを取る方法について、写真付きで詳しくお話していきます。
自分でタイヤバランスを整える2つの方法
タイヤバランスは専用の機械を使ってバランス測定をすることで、それを打ち消すための適切な位置と鉛の重りの量が表示されるような仕組みになっています。
作業者はその指示通りに重りを取り付けるだけで、ほとんどの場合一発でタイヤバランスを改善することができます。
この方法なら、短時間で確実にタイヤバランスを整えることができるため、ほとんどのお店ではこのような機械を使ったバランス取りが行われています。
でも逆に、時間や手間暇をかけてもいいのであれば、DIYでもタイヤバランスを改善していくことができる方法もあります。
タイヤを組み直す
まずはじめに知っておいて欲しいことといえば、タイヤバランスはタイヤを組み直すことで改善することができる場合があるということです。
タイヤを組み込んでバランス取りをした時に、大量のウェイトを取り付けないとバランスが取れないような場合、一旦タイヤのビードを落とし、ホイールに対してタイヤを180°回転させて組み直すことで、タイヤバランスが改善する場合があります。
タイヤバランスは、タイヤやホイールの重さや形状の偏りや歪みによって発生するのですが、タイヤを組み込んだ時に運悪くホイールとタイヤの歪みがバランスを悪化させる位置で組み合わさってしまうと、とにかく沢山のウェイトを使ってバランスを取らなければならなくなります。
一般的には、バランスがしっかりと取れていれば、ホイールに重りがどれだけついていようと関係ないというスタンスのお店が多いと思いますが、丁寧な作業をしてくれるショップなどでは、ホイールに貼り付ける重りの量を少なくするために、もう一度タイヤを外して組み直したりしてくれるところもあります。
ですので、自分でタイヤの組み換えができるのであれば、このような方法でタイヤバランスを整えることができます。
ちなみに、どのタイヤのタイヤバランスが悪いかを見分ける方法としては、タイヤバランスの良いタイヤとバランスがいいかどうか分かっていないタイヤを一本づつ交換してみては試走するという方法で、タイヤバランスの悪いタイヤを特定することができますので、ご参考まで。
簡易タイヤバランサー
バイクや自転車、バギーなどのタイヤの場合、キャスターと丸棒を使って簡単にタイヤの重たい箇所を特定することができ、それを参考におもりを貼り付けていくことによって、タイヤのバランス取りをする事が出来ます。
でも、単純にこの方法を自動車のタイヤに適用しようとしても、このような感じでタイヤが斜めになってしまい、うまくバランス点を探すことが出来ません・・・。
その他に自分でタイヤのバランス取りが出来る方法がないか相当探してみましたが、なかなかいい方法が見つからずに諦めかけていた時、ふと英語で「tire ballancer diy」と検索してみました。
すると、「Bubble Balancer」という水平器を使ったタイヤバランサーを見つけました。
商品価格はだいたい70~80ドル(約7000~8000円)。
バブルホイールバランサーを使ったタイヤバランスの取り方
ここからは、バブルホイールバランサーを使ったタイヤバランスの取り方の手順についてお話していきます。
まずはこちらの動画を見てもらって、このバランサーの使い方の全体的なイメージを確認してください。
タイヤバランサーの上にタイヤをセットする
まず始めにタイヤバランサーの上にタイヤを乗せていきます。
水平器を確認しながらバランスウェイトを貼り付ける場所を決める
続いては、バランサー上部の水平器を確認していきます。
タイヤバランスが取れていない場合、このように水平器の泡が中心よりずれてしまいます。
この場合、泡が中心から右側にずれているので、右側のホイールの端っこ辺りにバランスウェイトをのせていきます。
水平器の泡が中心なるようなバランスウェイトの位置と量が決まったら、バランスウェイトをホイールの内側に取り付けていきます。
このタイヤバランサーを使えば、たったこれだけの作業で静止状態におけるバランス取りをすることができます。
ただ、タイヤのバランス取りというのは結構奥が深く、この方法だと完璧にバランス取りができない(タイヤの内側と外側のバランス、回転時の動的なバランスなど)という事実も知っておく必要があります。
バブルタイヤバランサーのメリット
ここからはこのバブルタイヤバランサーのメリットについてお話していきます。
自分でタイヤのバランスを知ることが出来る
このバランサーがあれば、自分でタイヤを組み換えた後や、スノーシーズンの切り替わりの時に保管してあったタイヤと交換する前に、自宅でタイヤバランスを確認することができます。
わざわざタイヤ専門店にタイヤを持ち込んチェックしたり、バランスが取れているかわからない状態で走り出すということがなくなります。
バランスの良いタイヤを見分けることが出来る
このようなタイヤバランサーが自宅にないと、どのタイヤがどの程度バランスが崩れているかを短時間で見分けることができません。
つまり、仮にハンドルがブレる等のタイヤバランスに関する症状が出た場合、4本全てのタイヤバランスを見てもらう必要が出てきます。
タイヤのバランス取りに対する工賃は、一本辺り約1000円程度なので、4本のタイヤのバランス取りをしてもらった場合、約4000円の費用が必要になります。
でも、このタイヤバランサーがあれば、どのタイヤのバランスが大きく崩れているかを大まかに見分けることができるため、タイヤのバランス取りをしなければならないタイヤの本数が減ります。
実際に、私はこのタイヤバランサーを使い出してから、タイヤのバランス取りをお店にお願いする事がなくなった(大きくバランスを崩したタイヤにめぐり合っていない)ので、そこそこな額のバランス取りの費用を節約する事が出来ています。
バブルタイヤバランサーのデメリット
次はバブルタイヤバランサーのデメリットについてお話していきます。
動的なバランスを取ることができない
このタイヤバランサーはタイヤを静止させた状態でタイヤを天秤にかけて、重量のバランスを取るためのものです。
タイヤ専門店に置いてあるようなタイヤを回転させてタイヤバランスを測定する機械式のバランサーのように、タイヤの内側と外側にバランスウェイトを取り付け、縦と横の動的な振動を正確に打ち消したりすることはできません。
このバランサーでバランスをとってもハンドルのブレが残る場合、そのような動的な振動を抑えるような対策をタイヤ専門店で行っていく必要があります。
目視で確認できる20~30gのバランス精度
続いてのデメリットとして感じたことは、目視で確認できるのは20~30gまでの重さの違いまでということ。
タイヤ専門店のようなデジタル式で±5gまで測定できるような精度はありません。
ただ、タイヤ専門店の人に話を聞いたところ、この20~30gの差というのは体感できるものではないため、そのレベルにバランスを抑えることが出来れば、ほぼOKではないかということでした。
つまり、このタイヤバランサーはバランスが大きく崩れたタイヤを見つけたり、大まかにバランスを修正するために使うものであると考えておいたほうが良く、しっかりかっちりバランスを取っておきたいという人には向かない商品でしょう。
最後に一言
今回は、自分でクルマのタイヤのバランス取りをする方法まとめについてお話しました。
自分でタイヤバランスを改善する方法は、タイヤの組み直しか、タイヤバランサーを使った重りの貼付けの二種類があります。
また、タイヤバランサーはタイヤの良し悪しを判断するだけに使って、バランス改善はタイヤの再組み直しで行うというのも一つの手でしょう。
ただ、このような簡易的な方法で完全にタイヤバランスを取ることはできませんので、どうしてもうまくいかない場合はプロにお願いするのがいいと思います。
それでは!