初めてオイルランプがついた時、何が原因でこのオイルランプが点灯したのか、どう対処すればいいのか分からず、困ってしまいますよね。
びっくりしてクルマの取扱説明書を読んでみると、油圧警告灯が出た場合は直ちに車を停止させなければならないとのこと・・・
いろいろ調べてみると、このオイルランプが点灯する理由は車の部品が故障した時だけではなく、単にオイルが減っている(オイルがないから油圧が上がらない)だけという場合もあるようです。
ということで、今回はオイルランプが点灯する原因を特定するためのポイントについて詳しくお話していきます。
オイルランプ(油圧警告灯)とは?
具体的な話に入っていく前にお話しておきたいことは、オイルランプとはなんなのかということです。
オイルランプの正式名称は「油圧警告灯」と言い、エンジンオイルの圧力が不足している時に点灯する警告灯です。
油圧警告灯
エンジン回転中、エンジンオイルの圧力に異常があると点灯します。点灯したまま走行を続けるとエンジンを破損する恐れがあります。オイル量を示すものではありません。
ここで知っておきたいことは、警告灯の色にも意味があり、警告灯の種類と色を確認することによって、その後の対処法が変わってきます。
車を運転する際、この赤色の警告灯が点灯していると
「走行不可!」
という意味なんです。
ご存知でしたか?
赤色警告灯は基本的には「命」に関わる重大な危険性を伝えるものですので、点灯している状態では走行する事ができないのは当然と言えるでしょう。
ランプはさまざまな色で光りますが、この色は国際規格(ISO)で決められていて、世界共通です。たとえば赤色=危険、黄色=注意、緑色=安全を表し、温度の高低を示す場合は、赤色=高温、青色=低温と、目で見て感覚で認識できるように配慮されています。
ということで、今回のオイルランプの色は「赤」なので、この警告灯が付いている状態は「危険」な状態であり、その原因を特定し、それを解消しなければ走行してはいけないということが読み取れます。
この段階で推測できる油圧警告灯が点灯する主な原因は以下の通り。
- オイルが漏れ、油量不足になり油圧低下
- オイル上がりやオイル下がりによるオイルの異常消費
- オイルポンプやプレッシャースイッチなどの部品の故障
- エンジンオイルラインやオイルパンストレーナーのスラッジ詰まり
我が家のノアの場合、油圧警告灯が完全に点灯しているわけではなく、ブレーキを踏んだ時などにチラッと点灯するだけだったので、警告灯が付いた原因は1や2辺りが怪しいなぁと考えました。
仮に3や4などが原因である場合は、油圧警告灯が完全に点灯することになることでしょう。
もし油圧警告灯が完全に点灯してしまっている場合については、こちらの記事などが参考になるでしょう。
オイルパン内にある 最初にオイルを吸い上げるジョウロのようなパイプがあって底の部分に網目の入った所がスラッジにより、詰まってる可能性が高いですね・・・
安物オイル 又はオイル交換をサボってるとこのような症状になります
これはエンジン本体に付いた状態で、細いマイナスドライバーでカシメのツメを起こすと分解でき外せます。
三分の二位アミ目が詰まってた。
我が家のノアの場合は、完全にエンジン警告灯が点灯しているわけではなく、ブレーキを踏んだ時などにチラッと点滅する程度だということで、エンジンオイル不足による油圧低下を疑いました。
エンジンオイルが不足しているかどうかをどうやってチェックするかをクルマの取扱説明書で確認すると・・・
出典)NOAH取扱説明書|TOYOTA
早速、ボンネットを開けてエンジンオイルの量をチェックしてみると、オイルの油面はL(下限)ライン未満(写真のLの文字の左側)までしかオイルが入っていない・・・。
ということで、今回の油圧警告灯が付いた原因は「オイル不足により油圧が低下した」ことであることが分かりました。
ただ、現時点においてなぜオイルが不足状態になったのかという点については分かっていませんので、もう少しその辺りの話(オイル漏れ、オイル上がり、オイル下がり)についてお話していきます。
エンジンオイルが減る原因
ここからは、エンジンオイルが減る原因についてお話していきます。
オイル漏れによる油圧低下
まずはじめに確認しておきたいことは、ドレンボルトなどが緩み、そこからオイルが漏れてしまっ他のではないかという点。
自動車を停車させ、エンジンの下にあるオイルパンを覗き込んで、ドレンボルト周りにオイル漏れの痕跡がないか確認して見ましょう。
エンジンオイル不足によって油圧警告灯が点灯したのであれば、相当な量のオイルが漏れ出したということになりますので、ドレンボルト周りやその下の地面がオイルでどろどろに汚れ、目視確認で簡単に発見することができます。
ただ、我が家のノアはドレンボルト周りにオイル漏れの跡などはありませんでしたので、単純にオイルが外に流出してしまいオイル不足になったということはなさそうです。
オイル上がりによるオイル消費
次にお話しておきたいのは、過走行の車やオイル管理が適切でないに疑われがちなオイル上がりによるオイル消費です。
<1・ピストンリングの不良によるオイルあがり>
ピストンとシリンダーにはクリアランス(隙間)があります。このクリアランス(隙間)をピストンリングが隙間を埋め、圧縮を保ちます。
しかし、走行距離が多くなってくると、ピストンリングとシリンダーが摩耗してクリアランスが大きくなってきます。
一番の原因はリングの摩耗。
ピストンリングの合い口が開き、圧縮が漏れだし、それだけでなく、エンジンオイルがココから燃焼室に入り込み煙を吐くこととなります。
3,オイル上がり(レース用、競技用以外の通常のエンジンで17万km以上)
シリンダー、ピストンリング、ピストン いずれかが摩耗、あるいはリングの張力が減少してオイルがクランク室から燃焼室にシリンダー壁をつたって上がって燃焼室で燃え、マフラーから白煙を吐く現象。
ピストンリングが折れて、リングの張力が減少してオイルが上がる場合もある。
こちらが起き始めているとヘッドもO/Hしなけれなならない時期になっている場合が多いので フルオーバーホールとなる。
引用)オイル減少、吸気管へのオイル付着の原因、チェック方法、対策
我が家のノアは自分なりに適切なオイル交換をやってきたつもりではありますが、走行距離が17万キロにもなってきているので、オイルランプが点灯した原因の一つにこのオイル上がりを疑うことにしました。
オイル上がりが起こっているかどうかを判定するポイントは、アイドリング中にマフラーから白煙が出ているかどうかという点です。
オイル上がりの場合、アイドリング中に白煙が出て、加速時には出ません。
オイル上がり→エンジン回転数が高いほど白煙が大量に発生します。
逆にエンジン回転数が低いアイドリング時などにはあまり白煙は発生しません。
早速我が家のノアのアイドリング中の排気ガスを見てみましたが、特に白煙が出ている様子はありませんでした。
ということで、このオイル上がりによるエンジンオイルの消費によってエンジンオイルの油量が低下したということが原因ではないことが分かりました。
オイル下がりによるオイル消費
オイル下がりとは、エンジンオイルがシリンダーヘッドから燃焼室内に侵入し、ガソリンと一緒に燃焼され、排気ガスと一緒にマフラーの外に排出されてしまう現象です。
■オイル下がりとは
エンジンオイルは不具合や異常が無くてもシリンダ壁の潤滑を終えた微量なエンジンオイルが燃焼し走行距離や使用回転域、使用エンジン負荷の高さに比例して消費し減少していきます。
このオイル消費の中でもオイル下がりとは主にシリンダーヘッド(エンジン燃焼室の上部)から燃焼室に侵入しオイル消費量が増えることを指します。
引用)オイル下がり対策・修理|自動車の趣味超越log
過走行やオイル管理を怠った結果、このようなオイル下がりが発生する確率が高くなるようです。
このオイル下がりが発生しているかどうかを見極める方法は以下の通り。
オイル下がりの見分け方
オイル下がりはシリンダヘッド側から燃焼室に侵入する経路のオイル消費で、バルブステムガイド(給排気弁のガイド穴)の磨耗、バルブステムの磨耗が主な原因であり、特に負圧が高くなるインレットバルブ(吸気側のバルブ)からのオイル下がりが多いのが特徴です。
このためインレットマニホールド(吸気管)の負圧か高いアイドリング状態やエンジンブレーキ時にオイル下がり量が多くなるのでアイドリング放置後などの直後に空ぶかしをした時に白煙が多く出て、徐々に少なくなっていくような場合はオイル下がりと判断できます。
引用)オイル下がり対策・修理|自動車の趣味超越log
オイル下がりの場合、アイドリング中では白煙が出ないが、負荷がかかった状態の時や加速時に白煙が出ます。
一般的な見極め方は、
オイル下がり→アイドリング時に白煙が多かったり、しばらくアイドリングで車を停車させた後にエンジンをふかすと白煙が大量に出る。
早速我が家のノアの白煙のあがり具合をチェックしてみたのですが、上記の条件でも特に白煙があがっている様子はありませんでした。
このオイル下がりも今回のエンジンオイル不足の原因ではなさそうです・・・。
では一体何が原因でエンジンオイルがなくなってしまったのだろうか?
そんな感じでいろいろと調べていくと、このようなサイトにたどり着いた。
ロータリー車はアペックスシールにオイルを吹きつける装置で潤滑しているためにオイルを多く消費する。反対に一般的な車であれば、ほとんど減らない車が普通である。古い外車に一度でも乗った経験があれば「走ればオイルは減るものだ」という認識が自然と身に付くことになる。私も古い外車、プジョー604、VWビートル、VWカブリオレ、シトロエンBX、BMW318、フェラーリ328等、色々な中古外車に乗ってきたが、一番オイル消費の激しい車はシトロエンBXとフェラーリ328であった。極端に消費したので毎日乗る前にオイルを点検補充するのが習慣となった。500km走行したら500cc補充を必要とした。うっかり点検補充を怠ると、レベルゲージの下限より下にいってしまう。
1:新車の日本車(スポーツカー、ロータリーを除く)なら、オイル消費はほとんどない。
2:スポーツカーやロータリー車は新車からオイル消費が多い。
3:日本車(分類1)でも中古車となり10万km(使用条件や、当り外れ、メンテナンス状況により大きく変化する)を越えて、どこかで急に消費が増大することがある。
4:新車の外車は年々オイル消費が少なくなり車種によっては日本車と変わらない。
5:日本車の分類2と同じで、輸入スポーツタイプの車種はオイル消費が多い傾向を示す車が多い。
6:古い外車は日本車より耐用年数が長く長期間使用されるためにオイル消費は多い傾向を示す。
このように減る車は減るし、減らない車は全然減らない。減るからといって故障とは言えない場合が多いのだが、明らかに白煙を噴き、エンジンの調子悪いと感じ取れる時は早めに専門家の診断を仰ごう。
この文章から推測すると、先ほどまで説明してきたオイル上がりやオイル下がりなどのエンジン内部でのオイル消費は、白煙が上がるレベルは異常な状態であり、通常のわずかにエンジンオイルを消費している状態であれば白煙でチェックすることはできないということらしい。
我が家のノアが17万キロの過走行であることを加味すると、多少エンジンオイルの消費量が増えてくるのは必然であり、オーナーである私がちゃんとオイル量などを定期的にチェックし、不足していればエンジンオイルを足してあげなければならないということでした。
早速近くのホームセンターでエンジンオイルを購入&注入すると、油圧警告灯は消えたため、オイルポンプやオイルセンサーの故障、そしてオイルラインの詰まりが原因ではないことを裏付けることができました。
これで一安心です。
最後に一言
今回は、【エンジン警告灯】オイルランプ点灯の原因と3つの対処法についてお話しました。
我が家のクルマの場合、過走行によるオイル消費の増加が原因でしたが、エンジン警告灯が点灯(点滅ではない)ケースなどでは、部品の故障が疑われます。
そのような場合は、プロに任せた方が良いでしょう。
ただ、我が家のクルマのように、エンジン警告灯があるタイミングで点滅するようなケースでは、エンジンオイルが不足することによる油圧低下である可能性もあります。
特に10万キロを越えた過走行のクルマの場合、徐々にオイル消費量が増えてくることがありますので、定期的にチェックするようにしていきましょうね。
それでは!