DIYスロットル洗浄でノア(ヴォクシー)のアイドリング不調を直す方法

スロットル洗浄でノア(ヴォクシー)のアイドリング不調を直す方法

トヨタのミニバンであるノアやヴォクシーは、10万キロを超える過走行になってくると、エンジン不調(アイドリング回転数が安定しない)症状が発生します。

その原因はスロットルバルブ周りがブローバイガスで汚れることにより、うまく吸入空気量をコントロールできなくなってしまうから・・・。

そこで、今回は、このスロットル周りの汚れをDIY清掃することにより、ノアのアイドリング不調を改善する方法についてお話していきます。

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過走行のノアがエンジン不調になる原因

走行距離が17万キロに近づいてきた我が家のノア(AZR60)ですが、最近アイドリングの回転数が不安定になるという直噴エンジン特有のアイドリング不調が発生してきました。

このノアに積まれているエンジンの特徴として、排気ガスを浄化するために汚れたブローバイガスをもう一度スロットルバルブ手前辺りから吸い込ませて、エンジンで再燃焼させるという機構が組み込まれています。

それに加えて、この形式のノアの場合、電子制御スロットルをほんの少しだけ開閉させながらアイドリング時の吸気量を調整してアイドリング回転数を制御しています。

スロットル洗浄でノア(ヴォクシー)のアイドリング不調を直す方法

この電子スロットルバルブ周りにブローバイガスに含まれるカーボンなどの汚れが蓄積してしまうと、アイドリング時の吸気が上手く調整できずに、アイドリング回転数が不安定になってしまうという現象が発生してしまいます。

基本的には、このスロットルバルブ周りの汚れを落とすことができれば、アイドリング回転数を安定させることができます。

スロットルバルブの清掃に必要なもの

まずはじめに、スロットルバルブの清掃に必要なものについてお話していきます。

スパナ(10mm)

10mmのスパナは、エンジンコンピューターを固定しているナットを外したり、バッテリーターミナルを外す時に使います。

10mmのスパナでコンピューターの固定具を外す

バッテリーのマイナスターミナルを外す

安いものならホームセンターなどで1000円ぐらいで購入することができます。

プラスドライバー

プラスドライバーは、インテークホースのホースバンドを外す時に使います。

インテークホースのホースバンド

プラスドライバーはインテークホースのホースバンドを外すときに使う

軍手

スロットルバルブの清掃は、軍手をボロ布代わりに使っていきます。

エンジン清掃後の軍手

キャブクリーナーなどを使って清掃してもOKですが、軍手だけでも十分汚れを落とすことができますよ。

スロットル洗浄の具体的な方法

ここからは、スロットル洗浄の具体的な方法についてお話していきます。

エンジンコンピューターを取り外す

まずはじめに、ボンネットを開いたら目の前に見えるエンジンコンピューターを取り外していきます。

エンジンコンピューターの位置

コンピューターの手前側にある2つのカプラーを抜き、コンピューターを固定しているナットを10mmのスパナで緩めましょう。

コンピューターのカプラーを抜く

エンジンコンピューターを固定しているナットの位置

10mmのスパナでコンピューターの固定具を外す

すると、エンジンコンピューターが外れます。

エンジンコンピューターが外れた状態

エアクリーナーBOX周りを外す

次に行うのは、エアクリーナーBOX周りの分解です。

エアクリーナーボックス周りを外す

まず、エアクリーナーBOX右側にある二つの金属クリップを外しておきます。

エアクリーナーBOXの金属クリップを外す

次に、エアクリーナー裏側にあるホースバンドをプラスドライバーで緩めていきます。

エアクリーナー裏側のホースバンドを外す

プラスドライバーはインテークホースのホースバンドを外すときに使う

あとは、エアクリーナーBOXの裏側にあるエアフローセンサーのカプラーや配線を固定しているプラスチックリベットを取り外すと、エアクリーナーBOXを取り外すことができます。

配線を固定しているプラスチックリベットを外す

エアクリーナーBOXが外れたところ

エアクリーナーBOXはサイズが大きいので外すには少しコツが入りますが、エアクリーナーBOXの周りをよくみながら、隙間をぬってうまく持ち上げていくと外れますので、頑張って外していきましょう。

インテークホースを外す

次は、スロットルバルブ手前についているインテークホースを外していきます。

インテークホースの外し方

インテークホースに接続されているブローバイホースを外しましょう。

ブローバイホースの外し方

次に、インテークホースの裏側についているカプラーと小径のゴムホース2本を取り外していきます。

インテークホース裏側についているカプラーとホースの位置

写真に写っていないもう1本のゴムホースは、丁度部品の裏側に刺さっていますので、この部品のカプラーやゴムホースを取り外していきましょう。

カプラーを取り外した後

あとはスロットルバルブの手前にある金属製のホースバンドを緩めると、インテークホースが取り出すことができ、目的となるスロットルバルブが見えてきます。

スロットルバルブ手前のホースバンドを外す

ノアのスロットルバルブ

スロットルバルブの清掃

さぁ、ここからがスロットルバルブの清掃の工程です。

スロットルバルブを片手で開きながら、もう片方の手でスロットルバルブの周りの壁についているカーボンを軍手でふき取っていきます。

スロットル洗浄でノア(ヴォクシー)のアイドリング不調を直す方法

この工程で洗浄液(エンジンコンディショナーやキャブクリーナーなど)を使っている人も多いですが、軍手だけでも十分に汚れを落とすことができます。

エンジン清掃後の軍手

清掃が終わったら後は元通りになるようにパーツを取り付けていけば、スロットルバルブの清掃作業は完了ですが、このままパーツを元通りに戻してもエンジンの調子が良くならないことがあります(スロットルバルブの汚れが急にとれて、エンジンコンピューターの制御がおかしくなる)ので、エンジンコンピューターの再学習が必要です。

エンジンコンピューターの再学習

忘れてはいけないのが、エンジンコンピューターの再学習です。

今までは蓄積したカーボンの分を考慮して、電子スロットルを開き気味で制御するように学習されてきていますので、このままの状態でエンジンをかけるとアイドリング回転数が相当高くなってしまいます。

そこで、一度エンジンコンピューターをリセットし、きれいになったスロットルの状態にあったバルブ開度を学習させておきましょう。

エンジンコンピューターのリセットは簡単で、バッテリーのマイナス端子を外して10分程度放置するだけ。

バッテリーのマイナスターミナルを外す

後は、こちらの手順でエンジンコンピューターを再学習させていきます。

  1. エンジン始動
  2. 負荷となるエアコンなどをすべてOFFにした状態でアイドリング
  3. 水温が上昇し、ファン回転するとアイドリングが規定回転辺り(800rpm前後)で安定するまで放置
  4. エアコン(負荷)をONした状態で更に10分程度アイドリング
  5. エアコンをOFFし、シフトをP⇒Nにして5分程度アイドリング
  6. ブレーキを踏みながら、N⇒D⇒N⇒D・・・を数回繰り返す

お疲れ様でした。

これで、スロットル清掃の全工程が終了です。

最後に一言

今回は、DIYスロットル洗浄でノア(ヴォクシー)のアイドリング不調を直す方法についてお話しました。

ノアやヴォクシーのアイドリング不調を治すためには、このスロットル洗浄が定番になっていて、定期的に清掃しているオーナーも多いようです。

作業自体はそれほど難しいものではないですし、是非一度挑戦してみてくださいね。

それでは!

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