車は走行距離が10万キロを超えてくると、エンジンのアイドリングの調子が悪くなってきます。
そのタイミングで車屋さんから勧められるプラグ交換。
アイドリングも悪くなってきてるし、そろそろプラグを交換したほうがいいのかなぁ。
と思ったのですが、いろいろと調査を進めていった結果、プラグを交換しなければならないのはプラグが磨り減ってきた時だけで、それ以外の場合は清掃すればOKということが分かってきました。
実際にプラグ清掃してみた結果、アイドリングも完治とはいきませんが、今までよりも回転数の不安定さはなくなり、若干のエンジンの振動も少なくなりました。
今回は、このエンジンコンディショナーを使ってプラグ掃除する具体的な方法についてお話します。
高い費用を払ってプラグを交換する必要がある理由
「10万キロ走ったから、そろそろプラグ交換です。ノアの場合、4気筒なのでプラグは4本必要で、交換をお願いすると工賃、合計するとだいたい1~2万円程度でしょう。」
ディーラーでそう言われた時、最近アイドリングの調子も悪いし、プラグが原因なのはうすうす感じていました。
でも、ちょっと待ってくださいね。
「そもそも、どうして○万キロ走ったらプラグを交換しなければならないの?」
そんな疑問に駆られて、一旦家に帰り、プラグのことについて少し調べてみました。
プラグを製造しているNGKのホームページによると、長期使用による不具合の例として、
- 電極が消耗して火花が飛びにくくなる
- 発火部に燃えたカスがたまり、異常燃焼(プレイグニッション)を招き、電極溶解などのトラブルを起こすことがある
ということが考えられ、その原因となっているのは以下の3つと考えられています。
電極消耗
出典)プラグの交換目安|NGK
電極の角がとれ、丸みを帯びてくると、火花が飛びにくくなり、始動困難・走行中失火等を起こし、エンジン性能を発揮することができなくなります。
くすぶり
出典)プラグの交換目安|NGK
プラグ発火部に付着したカーボンを伝わって電気がリークし、失火を起こし、始動が悪くなります。
デポジット
出典)プラグの交換目安|NGK
プラグに付着した燃えカスが過熱され、異常燃焼(プレイグニッション)を起こし、プラグの電極溶解を招く原因になります。
ここで着目したいのは、プラグを交換しなければならない理由のうち、2のくすぶりと3のデポジットはプラグの掃除で取り除くことができるということ。
つまり、定期的にプラグを掃除する事によって、プラグを交換しなければならない理由を取り除くことができますので、プラグ交換するタイミングは最終的にプラグの電極が磨り減って、失火するところまで性能が落ちた時に交換するというのが本来の姿ではないでしょうか?
プラグ掃除の具体的な方法
今回は、走行距離14万キロのプラグ無交換、無清掃のノアを使って、プラグの清掃方法についてお話します。
イグニッションコイルのボルトを外す
はじめに、イグニッションコイルについているボルト(M10)を外します。
少し硬いですが、小さめのレンチでも外せると思います。
イグニッションコイルを外す
次はイグニッションコイルを上に引き抜いて外します。
ゴムが固着している場合もありますが、ぐぐっと力を入れて引き抜きましょう。
プラグを外す
プラグレンチを使ってプラグを外していきます。
底の方にあるプラグを引き上げるためにドライバーの先端に強い磁石を巻きつけたようなものを用意しておく楽にプラグを拾い上げることができます。
なお、自分の車のプラグレンチのサイズがわからない場合は、こちらの記事が参考になると思います。
エンジンコンディショナーでプラグを掃除
エンジンコンディショナーをプラグに吹きかけると、見る見るうちによごれが落ちてきます。
2~3度洗浄したら、布などできれいにふきあげ、あとは取り外した順番に元に戻していきましょう。
施工後に気づいたこと
施工前はアイドリングの回転数が低くて(500~600rpm)、さらに不安定だったため、たまにエンストしたりしていたのですが、施工後は、明らかにエンジンのアイドリングが安定しています。
すこしエンジンの回転数が上がり(700~800rpm)、振動も以前よりも少なくなりました。
こうやって施工した効果を感じられると嬉しいですね。
最後に一言
今回は、プラグ交換する前に必ず見ておきたい「プラグ掃除」で寿命を延ばす方法についてお話しました。
プラグは汚れ程度なら交換せずに掃除をすれば、また使うことができます。
そして、電極が物理的に磨り減ってきたらプラグ交換というサイクルで考えたほうが、メンテナンス費用が安く済みます。
エンジン周りを触るのは少し勇気がいりますが、一度コツを掴んでしまえばこちらのものですので、ぜひ一度挑戦してみてくださいね。
それでは!