カーエアコンの冷媒ガスは、年に数グラムずつ漏れ出していく構造になっているため、製造から5~10年近く経過すると、少しづつエアコンの能力が低下してしまいます。
実際に私が所有している軽バンも製造から10年近くが経過しているので、最近エアコンの効きが弱くなってきました。
一般的に、減ってしまった冷媒ガスの補充は専用の専用の工具が必要となるため車屋さんにお願いすることが多いのですが、エアコンイノベーター(約3500円)という物を使えば、自分でも簡単に冷媒ガスを補充することが出来てしまいます。
そこで今回は、エアコンイノベーターを使って冷媒ガスを補充する方法について、写真付きで詳しくお話していきます。
冷媒ガス補充で準備するもの(エアコンイノベーター)
今回の冷媒ガス補充で必要なものは、エアコンイノベーターと呼ばれるカーグッズです。
ネット通販などで3500円程度で購入することが可能です。
注意点としては、エアコンイノベーターは2種類のタイプがあり、一般的な車には「エアコンイノベーターNEO」、ハイブリッド車にはハイブリッド車専用の「エアコンイノベーターHybrid」という感じになっていますので、間違えないようにしましょう。
エアコンイノベーターの中身はこのような感じで、本体と施行日を記載できるシール、取扱説明書が入っていました。
エアコンイノベーターの組立はとても簡単で、本体にバルブを取り付けるだけで完成します。
後は、取扱説明書に従って、エアコンガスを車に補充していくという流れになります。
エアコンイノベーターの具体的な使い方
ここからは、エアコンイノベーターの具体的な使い方についてお話していきます。
カーエアコンの低圧バルブカバーを取り外す
まずはじめに、車のボンネットを開き、カーエアコンの低圧バルブのカバー(Lの表示がある方)を取り外します。
キャップにHマークがある方は高圧ポート(サイズが異なる)ですので、そちらではなくLのマークがある低圧ポートのキャップを外してください。
このカバーは単なる汚れ防止のためのものなので、カバーを取り外しただけで冷媒ガスが漏れてくるということはありません。
車のエンジンをON、エアコンをONする
次に車のエンジンを始動させ、エアコンをON(最大風量、最低温度)に設定していきます。
この状態で30秒ほどエアコンを動作させ、エンジンを停止させます。
エアコンイノベーターを取り付ける
エンジンを停止させたら、組み立てたエアコンイノベーターを先程キャップを外しておいた低圧ポートに挿入していきましょう。
取り付ける際のポイントとしては、しっかりと奥まで「カチッ」と音がするまで押し込むということと、ちゃんと取り付けができたらエアコンイノベーターの中身が冷媒配管内に入っていく音(ジュゴー・・・)がして、エアコンイノベーター本体が冷たくなります。
エンジンを再始動して、エアコンをONする
エアコンイノベーターの取り付けがちゃんと出来たらエンジンを再始動させて、先程と同じように最大風量、最低温度でエアコンを作動させます。
その状態で30秒ほど経過したら、エンジンを停止させます。
エアコンイノベーターを取り外す
エンジンを停止させたら、エアコンイノベーターを取り外します。
取り外す時のポイントは、先端のバルブの部分を手前に引っ張ってやると、圧力で勝手に本体が「ポンッ」と外れてきます。
カーエアコンの接続ポートはこのような感じで、接続されたものが外れると自動的にバルブが閉じる構造になっていますが、取り外す際の瞬間にほんの少しガスが出てきますので、エアコンイノベーター本体はしっかりと握って取り外すようにしましょう。
あとは低圧バルブのキャップをもと通り取り付ければ、冷媒ガスの補充は完了です。
エアコンイノベーター施工による改善効果
このエアコンイノベーターによる冷媒ガス補充の効果についてですが、補充前の吹出口温度は一番低いときで13.4℃だったのですが、補充後は11.1℃まで下がりました。
補充前の吹出口温度
冷媒ガス補充後の吹出口温度
正常なエアコンの吹出し温度は10℃以下と言われているので、まだ少し冷媒ガスが足りていないのかもしれませんが、とりあえず前よりはエアコンが冷えるようになったので今回はこれでOKということにします。
エアコンイノベーターは内容量が少なめですのでカーエアコンの冷媒ガスがかなり抜けてしまっている場合、このような感じで冷媒ガスが適正量まで補充できないこともあります。
しっかりと冷媒ガスを補充したい場合は、下記の記事を参考にしてみると良いでしょう。
>>【完全保存版】自動車カーエアコンの冷媒ガスを自分で補充する方法
最後に一言
今回は、エアコンイノベーターで車のエアコンに冷媒ガスを補充する方法についてお話しました。
基本的にカーエアコンの冷媒ガス補充はプロに任せたほうが無難ですが、費用節約などのために自分でやってみたいという人は、このような取扱が比較的容易なタイプものを購入してみるのもいいと思います。
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!