ノアやヴォクシーは走行距離が伸びてくると、エンジン警告灯が点灯するケースが目立ちます。
我が家のノアも走行距離が17万キロのところで、エンジン警告灯が点いたり消えたりし始めました。
びっくりしてノアの取扱説明書のエンジン警告灯のところを読んでみると・・・
出典)NOAH取扱説明書|TOYOTA
と言う感じで、こういう場合、普通はトヨタのディーラーに行って点検&修理してもらわなければならないようですね。
どうしてエンジン警告灯が点いたのかWEBなどを使って自分なりに原因を調べていくと、どうも過走行のノアでエンジン警告灯が点くパターンで多いのが「O2センサー」と呼ばれる部品の故障だということが分かってきました。
ということで、今回はノアやヴォクシーのO2センサーを自分で交換し、エンジン警告灯をリセットするための具体的な方法について、ステップごとに写真付きで詳しくお話していきます。
エンジン警告灯をリセットするために必要なもの
はじめに、エンジン警告灯をリセットするために必要なものについてお話していきます。
診断機(エラーコード読み取り)
過走行のノアやヴォクシーでエンジン警告灯が点灯した場合の多くは、O2センサーの故障なのですが、稀に原因がO2センサーではない時もあります。
どうしてエンジン警告灯が点灯したのかを知るためには、診断機と呼ばれるエラーコードを読み取る機械が必要です。
ディーラーや自動車整備工場に車を持っていき、2000~3000円の工賃を支払えば、それらの工場に備え付けられている診断機でエラーコードを読み取ってもらうこともできるのですが、実はこの診断機、ネットオークションやアマゾン、楽天市場などで、3000円程度で手に入れることができます。
我が家のノアは走行距離が17万キロを越え、これからもいろいろ不具合が出てきそうなので、今回はあえてエラーコードの読み取りから自分でやってみようと思い、診断機を購入するうことにしました。
私が購入したのは、PCにインストールするタイプの診断機(約3000円、ヤフオク)で、エラーコードの読み取りから、エラーコードの削除(リセット)までできるタイプのものです。
その他にも、ハンディータイプの簡易故障診断機などいろんなタイプのものが出回っていますので、ご自身の好きなタイプの診断機を選んで購入すると良いでしょう。
ちなみに、車を自動車整備工場やディーラーに持ち込んで、コンピューター診断をしてもらうというのでも全然OKですので、この診断機に関しては買うか、見てもらうか、好きな方を選んでくださいね。
O2センサー
次に用意しなければいけないのは、今回の故障の原因だったO2センサーです。
ノアやヴォクシーの場合、O2センサーが2つ取り付けられていて、それぞれ型番が違います。
上の診断機を使えば、どちらのO2センサーでエラーが出ているか判断できますので、それを見てからO2センサーを購入しましょう。
今回私が購入したのは、ヤフオクで3000円で売られていた物で、送料を含めて4500円でした。
型式や年式(車検証の初年度登録年月の欄)によってO2センサーの種類が変わるようだったので、購入する際は車検証などを手元において、それを確認しながら注文すると良いでしょう。
その他必要なもの
その他に、12mmと22mmのスパナ(モンキーで代用可)、そしてマイナスドライバーが必要でしたので、家にあるものを使いながら対応していってください。
警告灯を消すための具体的な手順
ここからは、警告灯を消すための具体的なリセット手順についてお話していきます。
診断機でエラーコードを読み取る
まずはじめにやっていきたいことは、診断機でエラーコードを読み取ることですが、今回の場合、パソコンに診断機をインストールするところから始まります。
届いた診断機セットの中身はこんな感じで、付属の説明書に従ってPCにインストールしていきます。
インストールが完了したら、PCと付属のUSBケーブルを車に持って行き、運転席の下にあるカプラーにこんな感じで接続していきます。
早速エラーコードを読み取ってみると、「P0135、O2センサヒータ系統B1S1」というエラーが表示されていました。
このエラーコードの内容をネットで調べて見ると・・・
ということで、O2センサーが断線していることが分かりました。
あと知りたいのは、どちらのO2センサーが断線しているのかということですが、エラーコードに書いてある「B1S1」というところに注目すると・・・
S1とはセンサー1を示し、これがS2だとセンサー2を指す。
センサー1とは触媒の前(エンジン側)にあるO2センサーのことをいい、センサー2とは触媒よりも後ろ(マフラー側)にあるO2センサーのことをいう。
これらのことから、今回のトラブルコードP0155(O2センサーヒータ系断線B2S1)とはバンク2センサー1のO2センサーヒータ系、つまり左バンクの触媒の前にあるO2センサーヒータ系に断線があるということを教えてくれているのである。(図1)
ということで、ノアやヴォクシーの場合はO2センサーが触媒の前と後ろに一本づつしか付いていないので、「B1S1」のO2センサーの位置は、S1(センサー1、触媒よりエンジン側)ということが分かりました。
今の我が家のノアの故障状況をまとめておくと、触媒よりエンジン側についているO2センサーが断線してエンジン警告灯が点灯したということですね。
ようやく原因が分かってスッキリしてきました。
ちなみに今回の修理では、エンジン警告灯の原因がはっきりしたこの時点でO2センサーを注文しました。
O2センサーの探し方のコツとしては、「ノア O2センサー フロント」などとネットで検索すれば、それらしきO2センサーがたくさん出てきますので、その中から自分の車の型式や年式(車検証の初度登録年月)を確認しながら注文すると良いでしょう。
O2センサーの交換手順
ここからはO2センサーの交換手順についてお話していきます。
まず、エンジンのボンネットを開け、12mmのスパナを使って遮熱板を取り外していきます。
遮熱版を取り外すと、今回交換する予定のO2センサーが見えてきました。
赤色の枠で囲ったのがO2センサー本体で、そのセンサーのカプラーは右上の赤矢印のところで接続されています。
マイナスドライバーをカプラーの隙間に差し込んで、O2センサーのカプラーを引き抜いていきましょう。
O2センサーの配線がラジエターのゴム配管に縛り付けられているので、それを取り外しておきます。
ようやくO2センサーがフリーになり、取り外せる状態になりました。
早速、22mmレンチかモンキーなどを使ってO2センサー本体を取り外していきましょう。
取り外したO2センサーはこんな感じで、新品と比べると黒いススが付いていることがわかります。
後は新品のO2センサーを取り付け、遮熱版などを元に戻していきましょう。
これでO2センサーの交換は完了です。
エラーの消去
最後に忘れてはいけないのが、車のコンピュータ内に記録されているエラーコードの削除です。
先ほどの診断機を使って、エラーコードを削除します。
右上の赤枠で囲ったところを見てみると分かるとおり、エラーコードを削除する前でもエンジンチェックランプは「消灯」していますが、念のため赤矢印のエラーコード削除ボタンを押して、きれいさっぱりエラーコードを消しておきました。
それ以降エンジン警告灯が点灯することはなくなったので、これにてO2センサーの交換、エンジン警告灯のリセットは完了ということになりますが、最近の車はエンジン関連の電装品を交換した場合、エンジンコンピューターの再学習をしておかないと調子が戻らないこともあります。
コンピューターのリセット&再学習
STEP3では、エンジン警告灯のリセットを行ったのですが、STEP4ではエンジンコンピューター本体のリセットを行います。
その理由は、これまでこの車のエンジンコンピューターは劣化したO2センサーで検知した値を使って補正をかけながらエンジンを運転させていたのですが、今回、O2センサーが新しくなったので、一度エンジンコンピューターをリセットして、O2センサーが正常になったエンジンの状態を再学習させてあげる必要があるからです。
エンジンのリセットの方法は簡単で、バッテリーのマイナスケーブルを取り外したまま10分程度放置し、その後再接続すればOKです。
ちょっとややこしいのは再学習の方で、その具体的な方法はこちらの記事が参考になります。
エンジン始動・・・まず、1回目は燃料系が回って無いのでかかりません。
2回目、無事?!エンジン始動ただし、アイドリング学習も消えてるので1500rpmあたりを上下します。
そこで、負荷(エアコンなど)すべて切って、アイドリング15分放置。
15分後にファンが回り出すと、アイドリングが規定回転800rpm前後の安定します。
普通ならこれでもイイのですが、しっかり、直したいのでエアコン(負荷)掛けた状態でアイドリング10分。
同じくファン回ったら終わり。エアコンオフ。
最後に、シフトをP⇒Nにして5分アイドリング変動なければN⇒Dを数回ガチャガチャとして、前に進もうとトルク感じたらすぐNに戻してを繰り返し、全ての学習終了。
エンジンを再学習させた後運転させると分かると思いますが、以前より明らかにアイドリングが安定し、低回転域でのトルクが増すということが実感できると思います。
最後に一言
今回は、【ノア・ヴォクシー】O2センサーを交換してエンジン警告灯を消す方法についてお話しました。
ノアやヴォクシーは走行距離が伸びてくると、O2センサーの故障が多くなります。
もちろんディーラーなどで修理してもOKですが、今回紹介したように自分で直してしまえば軽く2~3万円は節約することができます。
是非参考にしてみてくださいね。
それでは!